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校正侮るなかれ。

12
09
2010年

Yahoo! japanにこんなニュースが…

藤沢検定 公式ガイドミス120カ所 半年も校正したのに

毎日新聞 12月9日(木)15時1分配信
藤沢検定 公式ガイドミス120カ所 半年も校正したのに
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今も書店に並ぶ、間違いだらけの「藤沢検定公式ガイド」=神奈川県藤沢市で2010年12月8日、永尾洋史撮影
 神奈川県藤沢市の市制施行70周年を記念して今年始まった「藤沢検定」の公式ガイドブック(171ページ)で120カ所以上も誤りが見つかった。「市政70周年」との誤字や、郷土の誇りである五輪金メダリストを「銅メダリスト」と間違えた。江の島や慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC)で知られる上、さらに「魅力を再発見し世界に発信する」(海老根靖典市長)との意気込みで、インターネットで受けられる検定を始めた市は頭を抱えている。【永尾洋史】

 ◇メダリスト「金」を「銅」

 間違いが続発したのは「藤沢検定公式ガイド」(長崎出版、1575円)。「市制施行70周年」を「市政70周年」と誤ったほか、北京五輪で金メダルに輝いたソフトボール日本代表で主将を務め、市民栄誉賞を受けた同市出身の山田恵里選手を「銅メダリスト」と記述。奈良時代に関して「都が奈良に定められ平安時代に」などと一般常識が疑われる間違いもあった。

 ガイドは、慶応の学生やOBらで作る一般社団法人で検定を主催する「リベラルアーツ推進協会」の著作・編集で、検定を後援する市が「公認」して1800部を9月に発行した。市によると、協会が昨春から1年かけて編集作業をし、市の各部局の担当者が半年かけて校正したという。

 海老根市長は「校正が不十分で迷惑をかけた」として、購読者に正誤表を送付することも検討したが、誤りが多すぎて困難だという。回収はしておらず今も市内の書店の店頭に並んでおり、新規販売は自粛する。

 検定は、歴史・偉人・遺跡・自然・スポーツなど10分野50問を1時間の制限時間内にネット上で解く。検定料は1回2500円。第1回は既に10月に実施、受験者27人全員が合格したという。今月4日から第2回を実施中で、来年2月初旬~3月下旬には第3回を予定している。

 協会は「恥ずかしい話であり、検定を続けていくにあたり市と協議し改善していきたい」と話している。だがガイドの誤りを“放置”したまま検定は続ける方針に、市民から「無責任だ」との声が上がっている。

こういうのを聞くたびにまるで他人事とは思えないという同情、痛みが
わがことのように身につまされます。

「半年も校正したのに」
というくだりでもわかるように
この本は恐らくバラバラな部署でそれぞれが責任を分担する形で
作られたのではないかと思います。
あがってくるのが遅いところ、早いところがあったり
ほったらかしにしてあったり、担当者が入れ替わったり
単に上司に押し付けられて中途半端に…などなど
責任があいまいになってしまっていたのでないか、と想像されます。

校正というのは本当に難しいものです。

わたしは主に現場で校正の勉強をしましたが
以前一度だけ大きい出版社に所属されている
プロの校正者の方に出版講座の講義を受けさせていただきました。

そのときに印象に残っているのは
校正というとよく「てにをは」
(○○し「て」、○○「に」、○○「を」、○○「は」、○○「が」などの助詞のこと)
ばかりを気にする人がいるが、そんなのは間違えても恥ずかしいだけ、
本当に大切なことは使えない本を作ってしまうことだ…
という言葉を聞き大いに納得したものです。

だれが読んでも「てにをは」の間違いは「あ、これって間違いだな」と
理解できる、というわけです。
でも電話番号が違っていたり、地図の位置が違っていたり
そういうのは即アウトです。
間違いが何食わぬ顔をしてホンモノの顔をしているからです。
違う電話番号で他人に迷惑をかけたり、
人の名前が違っていたり、
そういうのは全く本の信頼をそこねます。

観光ガイドなどを読んでいて
地図が間違っていたりするのを見つけると
なんとなく残念に思います。

しかし、逆に言えば、どんなに校正をし尽くしても
校正ミスは出てくるものなのです。不思議なことに。

特に世の中に、DTPが普及してきてから校正ミスは
ますます増えています。
昔だったら本を作る過程において
何人もの人がチェックをしていたのですが
それが最初のワープロソフトで入力したものがそのまま
スピーディーに本になってしまうからです。
特に、昔ならかならず通過した「写植屋さん」「文選工」の手を
経ないようになってからこの傾向が加速されました。
(悲しいことにジョバンニの仕事はこの世には無くなってしまいました。)

私はどうしても時間が無いときには
目次に示したページと、本文の頁が間違っていないかだけでも
チェックをすることにしています。
特に、訂正を繰り返すうちにページ送りが狂ってしまうことが
ままあるからです。

できることなら「(時間的に)余裕をもって」、「何人もの違う目で見る」、
これが素人ができる校正の限界であり、なおかつ、最高のやり方だと私は思います。

日常

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