- 2009-08-07 (金) 0:01
特色印刷は美しい!
現在「カラー印刷」といわれるものは
シアン・マゼンタ・イエロー・墨の4色で行われています。
この4色を組み合わせることですべての色を作っています。
ところが10数年前までは印刷の世界では特色(とくしょく)印刷の方が普通でした。
あらかじめ決められた4つの色のインクを用いるカラー印刷と異なり、
印刷するたびにデザイナーの指定により
インクを練る「調色」という技術を用いて印刷する…それが特色印刷です。
なぜこのような印刷方法が主流だったかというと昔の印刷の世界では
「製版」部分に対して大きくコストが割かれていたため、版数を少なくすることでコストを抑えることが可能だったためです。
たとえば特別に作られた二色のインクで印刷をする場合、用紙にも工夫をこらして色紙を用いたりします。
桃色の色上質紙にセピアとピンクで印刷する、といったテクニックは独特の技の深さがあります。
チラシやポスターなどの広告の分野やステーショナリー(レターペーパーや封筒等)など
ちょっと他とは違うイメージを押し出したい場合、
この特色二色の印刷を用いると素晴らしい効果が期待できます。
<イメージ>■用紙:色上質桃 に 「セピア」 と 「ショッキングピンク」の特色で印刷
用紙も一味違うものを!
特色印刷は用紙にもトコトンこだわりを持つことが可能です。
カラー印刷の場合、あらかじめ決められた用紙を用いることが前提となります。
そして多くはアート紙のように表面がつるつるしたものがよく用いられます。
なぜならば発色が良い紙は限られているからです。
アート紙などの紙はくせがなく写真がきれいに印刷できるのです。
なぜならば自然界には「白」という色が存在します。
この白を印刷することは通常不可能です。(特殊な印刷方法なら可能)
つまり印刷が「0」の部分を白とみなして印刷されるのがカラー印刷なのです。
すなはち、カラー印刷とは写真を印刷するのに適した方法だということが言えます。
写真は非常に判りやすいです。
つまりはカラー写真は「意味」を伝える印刷に向いたメディアです。
特色印刷というのはそれと正反対で
「イメージ」を前面におしだした印刷と言えるでしょう。
すなはち人々に強烈な印象、インパクトを与えることができる…
特色印刷とはその名のとおり「特別な印刷」なのです。
<イメージ>■用紙:クラフト紙 に 「茶色」 と 「グレー」の特色で印刷
綿密な打ち合わせが必要
特色二色の印刷は現代においてはカラー印刷よりも手間のかかる印刷であり
カラー専門の印刷会社には嫌われるものではないでしょうか?
職人の腕に左右されるものでありなかなか良い具合にいかないことも多いからです。
特色二色印刷の場合は校正刷り(本印刷の前に同様の条件で作成してみる見本のこと)
を強くおすすめいたします。
現在はコンピューターを使用して版を作成しますので
イメージ的に近いもので見本をお出しすることもできますが
やはり手をかけるなら
とことん手間暇をかけてオリジナルなものを作成するのがベストだと思います。
たくさんの紙の中から選び無限といえる色見本から選ぶ、
究極のオーダーメイド、特注品…
それが特色印刷なのです。
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