ホーム > タグ > 読書の時間

読書の時間

くう・ねる・のぐそ

犬の散歩の時に愛犬と共に

ウンチを外で穴をほってやっていらっしゃる

表紙の著者の肩書きが「糞土師」となっている著者。

本職はきのこ研究家、カメラマンだそうです。

これほど地球に優しい人はあまりいませんね。

地球にやさしすぎるぐらい。

表紙、カバー、見返し、とびらが

「新バフン紙」に印刷されています。

この紙はテクスチャーがごわごわしていて

面白い紙ですがよく考えてみたらこんな名前よく付けたな…と思います。

タグ: これはどうなっているのか?, 印刷, 読書の時間

関連する投稿

Watchmen

日本はマンガの先進国である、

というのは誰もが認めるところなのですが

海外にはその国独自の世界がまたありますね。

アメリカンコミックのヒーローというのは独特です。

悩めるヒーローというか、

なんか陰影があるんですね。

スーパーマンしかり、バットマンしかり、

スパイダーマンしかり…

この「ウォッチメン」は

80年代中期、米ソ冷戦時代に書かれたので

その時代背景が色濃いです。

日本でいうなら宮崎駿のコミック版「風の谷のナウシカ」や

大友克洋「AKIRA」のような雰囲気が漂います。

日本のこの二作が「核戦争後の世界」を問題にしているのと較べ

「Watchmen」は「核戦争前夜」の世界、実際に米ソの片方の当事者たる

アメリカに生きる読者へ向けて描かれている点が特徴でしょうか。

(なんとなく日本の2作品は二大国の狭間にあって
世界の運命に翻弄されているイメージ、
片やアメリカのWatchmenは直接責任を担うイメージがあります。)

アメリカンコミックというのはちょっととっつきにくいのですが

これはかなり大人の読み物という感じですね。

400ページを超える大作であり

権威のあるヒューゴ賞をコミックとして始めて受賞したというのもうなずけます。

あとちょっと面白かったのは

脚本と漫画が分業なうえに「色づけ(Colorlist)」まで別な人なんですね。

こういうチームで作品を作るのは良いですね。

実際は日本の漫画もひとりの作家が作るのではなく

編集者やアシスタントたちとの共同作業で出来上がっているのですが…

タグ: 読書の時間

関連する投稿

奇人変人料理人

私は、いわゆるグルメとは反対で

なんでも食べるタイプです。

…安いお店なんていっぱいあるし

わざわざ高いお金を出しておいしいものを探さなくても、

というタイプなのです。

でも、たぶん、それはお金が無いからでw

お金を出せばもっと美味しいものは世の中にたくさんあるのでしょうね。

早瀬 圭一「奇人変人料理人列伝」

知られざる料理人の素顔を紹介するこの本。

名随筆という感じがします。

文章で料理の美味しさを伝える、などというのはかなり難しいと思います。

それに

本の装丁、紙のセレクトや挿絵(久保修の切り絵が素晴らしい!)

などよく吟味されていてこの本自体が

「良い仕事してますね」というプロの仕事というのが分ります。Good!

タグ: 読書の時間

関連する投稿

噺家の遺言。

丸の内オアゾの丸善に松岡正剛がプロデュースしたフロアがあります。

通常の本屋のディスプレイとは違う陳列をしているんですね。
松丸本舗

非常に面白い本屋なんですが

いつだったか、
私がお店にいったときは杉浦康平フェアをやっていて
グラフィックデザイナー杉浦康平氏が
装丁やデザインをした本とともに
すでに廃刊になったものなどもショーウィンドーに並んでいました。

その中の一冊、というかシリーズで
ヤゲンブラ選書という不思議な名前のシリーズ。
これも杉浦康平氏が手がけた仕事なんですね。
表紙の文字のレイアウト、
雑誌のように中身のトピックを抜き出して並べて
興味を惹かせる…
そして極め付きは文章の一部を傾かせる~地軸の傾き!W~
こういったところが杉浦デザインによる表紙の特長です。
(一時期、どうしたわけだか
 杉浦康平氏に非常に心酔していた時期があり
 講演なども聴きにいったこともあります。)

1980年前後に出たものばかり、
出版社には一応ラインナップされているのですが
文庫化したものがないとしたら恐らくほぼ廃刊でしょうね。

この中の一冊、
春風亭一柳著、
噺の咄の話のはなし

という本を読みました。

名前のとおり、噺家さんですがおそらく名前を知っておられる方は
ほぼいらっしゃらないでしょう。
昭和の名人と謳われた六代目三遊亭円生の三番弟子で
兄弟子に五代目円楽がいます。
名人円生は1978年、柳家小さんが会長をしていた日本落語協会を脱退、
一門の弟子たちで新団体落語三遊協会を立ち上げました。
わずかその一年後、円生は倒れて帰らぬ人に。
しかし、その分裂騒動の中、師匠に従わず落語協会に残り、
破門された弟子が二人いました。
そのうちの一人、三遊亭好生が師匠円生に破門され、
名前をとりあげられ、
新しくつけた名前が
春風亭一柳というわけです。

この中で一柳さんは
「師匠が死んで嬉しかった」
と冒頭に書いています。
その理由はいろいろあるのでしょうが
芸に惚れ抜いて弟子入りした
その師匠が死んで嬉しいともらしてしまう
この人の不幸な人生を思うと切ないものを感じます。

そして一柳さんはこの本を出して1年後の1981年
自宅である公団住宅から飛び降り自殺なさっています。
おそらくかなりノイローゼの深い状況で書かれた本なのでしょう。
全体が散漫で、
現在の心境を語るところも自分を励ましつつ、
今にもくずれおちそうな気分をたたえています。

しかし、そんな中でもなにやら冗談めいたことを
書こうと努力しているところが見受けられ
職業病っていうやつなのか、
業の深さを感じます。

ネットで一席だけ一柳師匠の噺は聞けるのですが
円生に似ていますね。
口演は残念ながらあまり面白みを感じられないのですが
この本はいろいろと考えさせられました。

タグ: デザイン, 読書の時間

関連する投稿

キングコングinアールデコ

先日、映画チャンネルで「キング・コング」を再見しました。
「キングコング祭り」のようで新旧三本を見たのですが。

注目したのは
1933年に作られた映画を元にして
1976年にも一度、作られましたが
(このときは父親に連れられて見た記憶が懐かしいw…
なんとジェシカ・ラングとジェフ・ダニエルズの競演だったんですね。)
2005年に撮られた映画で三度目のリメイク作品、

とりわけ目をひくのはその時代背景を基にしたデザインです。

先日訪れた、東京都庭園美術館と同じ
アールデコを基調としたデザインで彩られています。


この映画の時代背景が1933年のニューヨークを舞台にしているところからです。
そしてキング・コングが最後によじのぼったビルが
エンパイア・ステート・ビル。
まさにこの時代のアール・デコ様式を代表するようなビルです。


庭園美術館へ行った後で
「アール・デコの館」という旧朝香宮邸を解説した本を読みました。

屋根にニラを植えたり、タンポポを生やしたり、
木の上の茶室を作ったりなど、おもしろい建築を手がける建築家
藤森照信が詳細な解説を書き
装丁デザインを私の尊敬するグラフィックデザイナー杉浦康平が手がけた
美しい写真集で定価は15000円という高額なもの。
今は文庫版でも出ていますが、
この本は1984年、
旧朝香宮邸(当時はプリンスホテルが所有する白金迎賓館)
のアール・デコ様式を再評価する気運の中で出版された本のようですが
その中では当然のことながら
1925年のパリ万国博、通称「アール・デコ博」についても
大きくスペースが割かれています。

実は、この万博には日本政府も参加していて
純日本風な数奇屋作りによる
「日本館」を出展しているのですが
そもそものこの博覧会のテーマは
「純現代的な傾向を呈する製品を算出するすべての工業に対して之を開催」し
「旧式の模写などは排斥」するというもの、
しかしその中で
あいもかわらず「外国に受けそうな」日本趣味のものだけを展示してしまった日本…。
(結局、当時の日本はそうするしかなかったのです。
しかし、そこで新しい工芸と出会い、それを持ち帰った技術者が
新しいデザインの作品を生み出すことになりました。)

一方、
このアール・デコ博にアメリカは出展を見合わせています。
いまだ、ヨーロッパの亜流・模倣の中でもがき格闘中で
新しいデザインを生み出せなかったからです。
しかし、アメリカ人たちは大挙してパリへ押しかけ
「新しいデザイン」を吸収して帰ったわけです。

というわけで、
その発祥の地、ヨーロッパ、とりわけフランスよりも
(ヨーロッパでは伝統を重んじるため結局アールデコ様式の建築はそれほど浸透しませんでした)
よりアール・デコ的なデザインをアメリカは推し進めたわけです。
あのニューヨークのスカイスクレーパーの多くに
アール・デコ的な意匠が取り入れられているのはそのためです。

アール・デコというのは
高級なもの、一点ものというよりも
大衆的なもの、大量生産される工業製品に多く取り入れられました。
そういったところも
新しい大量消費社会をめざしつつあったアメリカの雰囲気に合致したのでしょう。
伝統を重視するヨーロッパの邸宅などではなく
高層ビルにこそふさわしい。
また、当時の公共の建物、
駅などのデザインには部分的に
アール・デコデザインが取り入れられています。

…というわけで
あの白金の庭園美術館は
世界的にも珍しいアール・デコ調の
「個人の邸宅」なわけです。
あの屋敷の中の
ドアノブやシャンデリアなど
一見工業製品かと思わせるものでも
徹底的に凝っている、
まるで近代的で豪華なホテルの設備のようです。
まさに、
そこがパリで暮らした朝香宮夫妻(とくに夫人)の
目的としたところなんじゃないでしょうか…?
(いじのわるい見方をすればオフランス好きの西洋カブレ。)

さて映画のキング・コングにもどって、
1976年版のキング・コングは舞台を現代(1976年)に設定し、
古臭いアール・デコ調のエンパイアー・ステート・ビルではなく
(今は無き)世界貿易センタービルに昇ります。
そのときNYCで一番のノッポビルだったからです。

2005年の「キングコング」、
SFXバリバリでものすごいCGを駆使した
「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督の力作では
時代をまた1930年代に戻しました。
監督はこの企画を相当暖めてきたようですので
そういう時代背景も最初から決めていたのでしょう。
この時代のニューヨークは世界恐慌の中で
みな先行き不安な気持ちのなか、
それでも世界はいまだ未開の領域、未知な領域を持っていた…
そういう雰囲気、レトロフューチャーとでもいいましょうか?
時代背景があの映画に見事にピッタリでセンスの高さが伺えます。

タグ: デザイン, 映画の時間, 読書の時間

関連する投稿

Home > Tags > 読書の時間

検索
Feeds
Meta
印刷のご用命はアールプリモへ

トップへ戻る